【自動車】プリウスの新型発表。【ハイブリッド専用車の存在意義。】

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 先日11月16日にトヨタ自動車はプリウスのモデルチェンジを発表しました。前のモデルから7年ぶりのリニューアルとなります。

 今回はプリウスの発表を見て感じたことをお話しします。

引用元:トヨタ自動車

何が変わったの?

 今回のプリウスで変わったことをまとめたのが以下の通りです。

  • デザインはよりスポーティになる。
  • 電動パーキングブレーキ(EPB)が搭載された。
  • 2.0Lプラグインハイブリッドシステムの搭載で加速改善。
  • ハイブリッドは今冬、PHEVは2023年予定。
  • など

 プリウスは1997年の発売から25年が経ちました。その間に姉妹車であるアクアが登場したり、ヴィッツ(ヤリス)やカローラ、ハリアーなどのトヨタの定番商品でもハイブリッドモデルが登場しています。

 そこでトヨタはプリウスを再定義し、新たなコンセプトとして開発されたのが今回のプリウス。だから今回のテーマは「Hybrid Reborn」というわけです。

プリウスの存在意義。

 プリウスといえば燃費の良いハイブリッドカーというイメージを持つユーザーも少なくありません。

 しかし先述の通り現在では姉妹車のアクアやカローラ、ヤリス、ハリアーなどのトヨタの他のブランドの車でもハイブリッドモデルが設定されていることからプリウスの存在意義はアクアもそうでしたが薄らいでいる印象を受けます。

 実際問題、トヨタの車種を減らすときにヤリスがあるからアクア、レクサスがあるからクラウンやハリアー、カローラがあるからプリウスがなくなるんじゃないか?とも言われていました。

 しかし現実は全部続投となりました。

豊田章男社長の見解。

 トヨタの豊田章男社長は「プリウスはどうしても残さないといけない車」とこだわったそうです。

 章男社長曰く「みんなの手が届くエコカー」であるから。エコカーを普及して環境へ貢献するということでエコカーの代表格であるプリウスをなくすのは良くないと考えているそうです。

 あと、章男社長は「真のコモディティ(資本の拡散、商品化?)→タクシー専用車など」を提案したことに対し、開発陣は「愛車」としてこだわっており、章男社長も「この喧嘩面白いね」とおっしゃったそうです。

 それだけプリウスにおける今の時代があの頃と変わっていることがわかります。章男社長がタクシー専用車などにしてはどうか?ということからね。

章男社長はヤリスについて「ヒエラルキーを壊すためにヤリスに変える」「セカンドカーだけど高齢化社会になったときにファーストカーとしてもてる車にする」とおっしゃってました。しかし、世間での見解はヒエラルキーどころか「レンタカー」「法人向け」というイメージを持つものも多く、こっちが「コモディティ」になってるとも取れそう。

参考リンク:https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1456242.html

燃費性能以外に力入れる必要が出てきた。

 ヤリスやカローラにもハイブリッドが実装されたことによりアクア同様にどう差別化をすべきか?それはトヨタ本体でも自覚はあるわけでしょう。

 ヤリスが出た後にアクアが出た際、ヤリスと比較して「電気自動車感を高める」「室内を広くした」「質感をある程度よくした」とし、ヤリスのスポーツカーのような機敏な走りに対しアクアは電気自動車のような落ち着いた走りに特化します。

そうしないととっくの昔にヤリスハイブリッドはオワコンとなって廃盤になってるはずです。(現在でも販売中)

 プリウスの場合はカローラと比較して「空気抵抗を抑えたデザイン」「スポーティなデザインにシフト(カローラやヤリスもスポーティなデザインだが)」「電気自動車感をたかめたハイブリッドシステムの搭載」で、やはりこちらも電気自動車の走りに特化すると同時にスポーティな走りを実現するようなデザインに仕上がっています。

 つまり、「燃費=プリウス(アクア)」というわけでなく、他の方向性を見出していると言っても過言ではありません。もはや燃費アピールだけでは売れないと感じたんでしょう。

電動パーキングブレーキ実装!

写真はカローラクロスのものです。

 プリウスとしては初めての電動パーキングブレーキ(EPB)が搭載されます。

 EPBはブレーキホールド機能と合わせて渋滞対策にバッチリで、停止時にいちいちPやサイドブレーキをひかなくても止まってくれる機能です。

 近年では安価な車でも実装されることが多くあり、ホンダのN-BOXやフィットでも標準搭載されています。

 トヨタでもヤリスクロス、ライズ(G、Z)、カローラ(下位グレードとフィールダー除く)、スープラ、GRヤリス(RS)、ハリアーなどは全部EPBであり、ヤリス、アクア、GRヤリス(RZ、GRMN)、86、GRカローラなんかは全部サイドブレーキかフットブレーキとなります。

 プリウスは現行アクア同様のフットブレーキでしたが、次回からEPBになるためより運転が楽になります。これは欲しいな。

まだ不明点は多い。

 プリウスの正式な仕様は今後のトヨタの発表になるため、今回は調べた情報のみのコメントです。

 特に気になるのがWLTCにおける燃費。

 現在の燃費トップはヤリスハイブリッドXの36.9(km/L)で、先代プリウスEが32.1km/L、アクアBが35.8km/Lとなり、燃費の鬼と呼ばれたプリウスも軽量のコンパクトカーであるヤリスやアクアと比べたら劣ります。(ちなみにどれも一番安いグレード)

 そりゃ至極当然なことで、空力デザインは共通していても重量は大幅に違ってきます。ヤリスハイブリッドXは1325kg、アクアXが1355kg。

 一方でプリウスEが1595kgとなり、150kgの差があります。これだったら燃費が良くないのは当然です。

 しかし、ノアやヴォクシーに搭載されたハイブリッドシステムを搭載すれば40km/Lに肉薄じゃないかとも言われています。それだけハイブリッドシステムは進化しています。

 とはいえ、燃費が良くなれば今度はヤリスやアクアの存在意義が問われることになりかねないからその辺りの回答が実物です。

まとめ。

 まとめです。

 本日は16日に正式発表されたプリウスの新型について簡単に解説してみました。

 25年前と違い、現在ではヤリスやカローラなどにもハイブリッドモデルが実装されたことから、アクアと同じように方向性や差別化を図らなければならないという印象は受けました。

 実際アクアは機敏な走りのヤリスに対して電気自動車感の強い落ち着いた走りに特化しています。

 プリウスもカローラと比較してどうアピールすべきか、トヨタ社内でも考えたことでしょう。そうじゃないとださない。

 まだまだ不明点は多いですが、今後の発表を待ちましょう。

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