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先日、トロピカルージュプリキュア(朝日放送)の映画「雪のプリンセスと奇跡の指輪」を見てきました。
本当なら封切り当日に見る予定でしたが、諸事情もあってか2週間遅れてみることとなりました。なんでそうなったのかを含めて感想を述べてみたいと思います。
なお、本日のコラムはネタバレが含まれていますので、ご覧になりたくない方はそっと戻るボタンの押下や他のページへの閲覧をお勧めします。
Contents
とりあえず、当日に見なかった理由を先に述べます。
今回の映画、10月23日に公開されたものです。しかし、当日は時間があったのにも関わらず見に行かなかったのには訳があります。
それは公開から1週間後に追加要素があるかもしれなかったからです。
春に公開されたヒーリングっどプリキュア(朝日放送)の単独映画で封切りから1週間後にスマホアプリを介して音声ドラマを劇場内で流すというものでした。
この映画ではYes!プリキュア5(朝日放送)のメンバーが登場しており、プリキュア5のメンバーが行動する場面がその音声ドラマになっています。
一緒の時は音声がないのですが、ヒーリングっどプリキュアのメンバーと別れた時(出会う前)に音声ドラマが流れる仕組み。ちなみに事前に該当内容をダウンロードしておけば問題ないので通信量の心配はありませんでした。(後で聞くことは不可能)
そんな音声ドラマがあるかもしれないということで1週間待ってみたのですが、結局音声ドラマに関するニュースはありませんでした。
しかし、一部劇場では今回の映画とゲストで登場するハートキャッチプリキュア!(朝日放送)の単独映画の二本同時上映を行うことが発表されています。ただ、北陸と四国については執筆時点で公開する映画館はゼロ。地域格差がひどいね。(中国地方は広島と島根のみ)
その後、仕事の都合で時間を作ることができず、封切りから2週間経ってようやくみることができました。
以上が今回当日にみなかった理由です。
前作同様歴代プリキュアがゲスト出演。
前作のヒーリングっどプリキュア映画ではプリキュア5のメンバーがゲスト出演していました。
今回の映画ではハートキャッチプリキュアのメンバーがゲスト出演しています。
こういったシステムはHUGっとプリキュア(朝日放送)の単独映画を除けばキラキラプリキュアアラモード(朝日放送)で魔法つかいプリキュア(朝日放送)のプリキュアがゲスト出演したのが最初です。こちらも大活躍します。
なお、この時は今回のように事前報道はありませんので完全なサプライズです。
ゲスト声優枠は松本まりかさん。
女優・声優として活躍中の松本まりかさんがゲストとして登板されます。
松本さんが演じているのは雪国の女王・シャロン。詳細は伏せますが重要人物になります。
松本さんは女優ですが、声優としても実績があります。ファイナルファンタジーX(スクウェア・エニックス)のリュックや蒼穹のファフナー(テレビ東京)の遠見真矢は代表作です。
他にもそれいけ!アンパンマン(日本テレビ)やポケットモンスター(テレビ東京)などの人気アニメにもご出演していることから声優としての実績も抜群です。
歴代のゲスト声優は声優実績が少ないテレビタレントや俳優が出ることが多いのですが、今回の松本さんは俳優業と並行して声優業もやられている方なのです。
ちなみに、昨年大晦日に放送されたダウンタウンのガキの使いやあらへんで!(日本テレビ)にも刺客として登板しています。
朝日放送による宣伝。
制作・放送する朝日放送(ABCテレビ)は今回の映画の宣伝をプリキュアテレビ放送でやっています。
まずはテレビ本編でミニコント10本(実際は11本)を放送、その時にハートキャッチのメンバーも登場しています。これについては過去キラキラプリキュアアラモード、HUGっとプリキュア、スタートゥインクルプリキュア(朝日放送)でも同様のことをやっていました。内容は以下の通り。
キラキラプリキュア アラモード | 尾上松也さん | 松也さん演じるジャン・ピエールを テレビ本編で登板させる。 |
HUGっとプリキュア | 本名陽子さん ゆかなさん他 | 映画本編では全員登板させたが、 テレビ本編は一部のメンバーを登板させる。 |
スタートゥインクルプリキュア | 知念里奈さん | 知念さん演じる犬の警官メリー・アンを テレビ本編で登板させる。 なお、知念さんと上坂すみれさんは くりぃむクイズミラクル9(テレビ朝日)で 宣伝のためゲスト出演。 |
トロピカルージュプリキュア | 水樹奈々さん 水沢史絵さん他 | テレビ本編のミニコントの一部で登板。 |
情報では前作のヒーリングっどプリキュアでプリキュア5のメンバーをテレビ放送でも登板させる案があったそうですが、パンデミックの影響で放送回数が削減されたあおりでお蔵になったそうです。
また、千鳥の相席食堂(朝日放送)にてキュアサマー・夏海まなつ役のファイルーズあいさんがレポーターとして出演。テーマは「エジプト相席」ということで、エジプトとゆかりのある芸能人として宣伝も兼ねてキュアサマーとともに登板。(もう一人はタレントのフィフィさん)舞台は広島県庄原市。
すでに朝日放送での放送は終了。他の地域では遅れ放送を予定してると思いますので、待ちましょう。また、アマゾンプライムやNetflixなどでも近いうちに配信されると思いますので、そちらでもOK。
以上が公開前のパーソナルデータです。ここからは本編とその感想です。ネタバレになりますので、ご覧になりたくない方はお戻りください。
それでは参ります。
【ネタバレ要注意】本作の内容。
実際に見ていただきたいので、簡潔にまとめます。
- ローラは大きいステージで歌いたい願望がある。そこに雪国からの招待を受ける。
- 雪国に行ったまなつたち、そこでハートキャッチのメンバーと出会い、雪合戦などをする。
- ローラデザインのシャロン王女の戴冠式の衣装に対し、ケチをつけるえりか、ローラは激怒。
- ローラはシャロンと仲良くなり、指輪をゲットする。
- えりかはローラに謝罪、その後ローラの意見を取り入れて衣装を完成。これは実際ここでは使われない。
- 戴冠式でマジックや歌を披露するが、国を出て行くことを許さないシャロン。
- 実はシャロンは古代の人間&今作の敵。国の人間は隕石の墜落により死亡。シャロンのみ残るが、隕石の力で生きているだけ。
- トロピカル部、ハートキャッチのメンバーは変身してプリキュアと戦う。主人公コンビのお尻パンチとかを披露。
- シャロンの過去を知り、プリキュアたちは倒そうとするが、キュアラメール(ローラ)は彼女を庇ってしまう。
- ハートキャッチのメンバーは捕らえられるが、くるるんによって(お笑い的に)助けられる。w
- キュアラメールは「自分のせい」と落ち込むが、キュアサマー(まなつ)の励ましで復活。
- ハートキャッチのメンバーの力も借りて必殺技でシャロンを倒す。(あの巨人が出ますw)
- シャロンは隕石の力を失うと消えてしまう。彼女から教えてもらった歌を歌うトロピカル部。
- シャロンは消えてしまったが、歌はずっと歌い続けると誓うローラ。
- イベントでトロピカル部&えりかデザインの服を着てシャロンの歌を歌い終了。
【ネタバレ要注意】気になったこと。
啓蒙漫才がない。
これまでのプリキュア映画では本編冒頭や本編中で特典アイテムの操作説明(啓もう漫才)がありました。
今回はペンダントだけで映画で使われることはないのでなかったということです。これは前回の映画も同様ですが、前回の映画は別の説明がありました。今回はないのでがっかりですね。
勿論理由はパンデミックのあおり。
これまでの特典アイテムであったミラクルライトがなくても、別の説明ができたはずなのにそれをカットするのはやっぱりお約束・予定調和から外れててがっかりでした。
ちなみに、プリキュアオールスターズDX3までで啓蒙漫才があったのはプリキュア5とフレッシュプリキュア(朝日放送)とスイートプリキュア(朝日放送)の単独映画のみです。以後は前回の映画まで説明があります。
先述の相席食堂に例えるならば、「田村のターキーのない高橋ジョージさんのロケ」みたいなもんだよ。wwwww
主役はローラ。
実際の主役ポジションは夏海まなつ(ファイルーズあいさん)ではなく、ローラ・ラメール(日高里菜さん)
ローラは雪国の王女・シャロン(松本まりかさん)と仲良くなります。ローラは女王になるという願望を持っているから意気投合した感じです。
しかし、シャロンが諸悪の根源であることが分かるとローラは彼女をかばいます。シャロンを失ってはいけないと。
最終的にシャロンは消滅しますが、彼女に教えてもらった歌はずっと歌い続けると誓います。
今回の映画はゲストキャラクターが消えるという珍しい措置を取っています。
みのりのあすかに対する呼称。
これも驚くべき事実だけど、一之瀬みのり(石川由依さん)は滝沢あすか(瀬戸麻沙美さん)のことを名前で呼んだ描写がテレビ本編では描かれていませんでした。
今回の映画で改めてみのりはあすかのことを「あすか先輩」と呼んでいたこともあり、ある種の収穫になりました。
トロピカル部の私服はBEAMSとのコラボ。
トロピカル部が着る映画限定の私服はセレクトショップBEAMSとのコラボです。
対象は子供たちであるため、厳密にはBEAMS miniというブランドになります。
onちゃん安田顕さんは確かに出ていました。w
事前情報で朝日放送のマスコットキャラクター・エビシー(悠木碧さん)とHTB北海道テレビのonちゃん(安田顕さん田中理恵さん)がどこかで出ることが発表されています。
実際はプリキュアメンバーの雪遊びの時に雪だるまとして出ていたのです。なお、このことについては発表時に公開されてる模様。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a639a1ba75e55dc812d42cc86cbdfd24d2c802b0
ちなみにonちゃんの登板が発表されたとき、水曜どうでしょう(北海道テレビ)関連のイジリが多かったですね。中の人である安田顕さんを筆頭にどうでしょう班(鈴井貴之さん、大泉洋さん、藤村忠寿さん、嬉野雅道さん)がちらほら出てます。w
当然、HTBでは自社制作番組で宣伝しています。
くるるんの大活躍。
テレビ本編でも出番が少ないといわれ、回によっては一切出番がないケースもあるくるるん(田中あいみさん)。
今回の映画もそんなに出ているわけではない(しゃべらないのもあるため)が、ハートキャッチメンバーの救出に一役買ったり、他にも目立つところで出番があったりと活躍はあります。
この辺りのしっかりとしたフォローは大事になりますね。なんのために出しているのかわからないのは非常によくない。
安定のえりかと安定のつぼみ。
ハートキャッチプリキュアのメンバーで特に特異なキャラクターが来海えりか(水沢史絵さん)です。
えりかはキャラクターが濃いのか出番が多く、顔芸も多く出てました。
本編ではローラと衣装のデザインで衝突したり、和解後は共同で敵と戦ったりと大活躍しています。
なお、相方の花咲つぼみ(水樹奈々さん)は主人公であるため出番は多い。つぼみの花の知識の披露、えりかと同様に顔芸の多さ(特に眼鏡着用時)やまなつとお尻パンチを披露します。(お尻パンチはプリキュア9人でもう一回行います。
ゆりさんはちょっと目立ってたが、いつきは目立たない。
残りの明堂院いつき(桑島法子さん)と月影ゆり(久川綾さん)も出ています。
ゆりはメンバー9人で最年長(高校生)ということもあり、戦闘時の助言とか出番はちらほら。また、少しばかり顔芸がありました。(こちらも眼鏡着用時)
いつきはゆりと比較して(くるるん同様)出番は少なめ。ただしキュアサンシャインの防御技とキュアコーラルの防御技の○×コラボアタックと戦闘時は大活躍しています。よって冷遇されてるというワケではない。
ちなみに、二人とも先述のお尻パンチもやってました。w
ハートキャッチメンバーの私服は単独映画と同じ。
つぼみたちが着用してる私服は全員映画ハートキャッチプリキュアで着用していたものと同じ。それを今回の映画で流用しています。
また、エンディングでのトロピカル部のコンサート風景の時に着用していたのはテレビ本編でも着用していた夏服です。
ハートキャッチプリキュアの変身シーンは作り直し。
今回の映画、変身シーンは9人フルサイズで変身するため、非常に長い構成になっています。(過去にプリキュアオールスターズDX3でも21人全員の変身を披露しましたが、各作品の共通変身シーンです。)
今回は各々のキャラクターの変身シーンのフルサイズを9人分やってるので長さはかなり長い。時間は測らなかったのですが、プリキュアDX3に匹敵する長さだったと思います。
過去の映画では変身シーンをカットすることがありますからね。
その中でハートキャッチのメンバーの変身シーンは明らかに作り直しています。さらに音楽も当時のものを流用せずにアレンジを施しています。ここはすごく評価していい。
映画限定フォームはスーパーシルエットの意匠あり。
今回も映画限定フォームがあります。名前は「スノークリスタル・トロピカルスタイル」です。
前回は中盤でヒーリングメンバー4人が妖精と和風をモチーフとしたフォーム。終盤でキュアドリームとキュアグレースがさらに変身します。(名称は「ドリームグレース」)
今回はトロピカル部の5人のみが終盤で変身。デザインにハートキャッチプリキュアのスーパーシルエットのハート形の羽衣が装備され、ゴージャスなものになります。
髪の毛も長くなりますが、特に短いキュアパパイアも肩まで髪の毛が伸びるのでパワーアップ感はアップします。
全体的にたるい進行。なぜかコストダウン感を感じた。
わたしだけなのかもしれませんが、全体的になんかたるい進行だったなと感じました。
他の作品と比較して戦闘シーンは控えめになってる影響なのでしょうか?前回の映画では結構な数があったのですが・・・
それにコストダウン感を感じた気がします。こちらは気のせいかもしれませんが。(ハートキャッチの変身シーンを思ったらそうでもないと思う)
次回映画はなんと2022年秋。
そうコストダウン感がぬぐい切れなかった最大の理由が次回映画の公開時期。
毎回プリキュア映画はエンディング終了後に次回の映画のことを報じます。
ただ、次回の映画は2022年秋と1年後になります。このことから次回映画も次回作プリキュアの単独映画になることはほぼ確実です。
こうなったのはパンデミックやコストダウンの影響ともとれそうですが、多分違うと思います。
オールスター映画の限界。
プリキュア映画は通常年2回公開されます。
3月末にオールスター映画、10月末ごろに単独映画(今回の記事はこっち)が公開されファンを楽しませています。
近年のオールスター映画は新作と直近2作品の3作品のプリキュアが活躍する形をとっていますが、過去には歴代プリキュア全員が登場していました。
プリキュア全員が声付きで普通に活躍できたのはプリキュアオールスターズDX3までで、プリキュアオールスターズNS1以降は登場してもセリフのないプリキュア(モブ扱い)が出てきました。(NS1はふたりはプリキュア(朝日放送)のプリキュアもモブ扱い、以後はレギュラー出演)
キラキラプリキュアアラモードからヒーリングっどプリキュアのオールスター映画までは直近3作品の登板にとどめていました。
HUGっとプリキュアの単独映画はプリキュア放送15周年(厳密には15年目)ということもあり、事実上のオールスター映画となっていました。そのときは歴代プリキュアもセリフがあったものの、出番は尺の都合もあり多くありませんでした。
それだけオールスター映画の制作にも限界があるってことなのです。
そのため、13年ぶりに年1回に減らしてまでクオリティを上げることも考えられるでしょう。その時に前回と今回の映画のように歴代のプリキュアを出すというシステムにするのかもしれません。
それでも出番が少なくなることがあるので、調整が難しいかもしれませんね。実際今回の映画はローラを軸に置いている都合上鈴村さんご(花守ゆみりさん)、くるるん、いつき、ゆりの出番が控えめになっています。それでもさんごやくるるんはメインなので出番は多めです。(そうじゃないとマズイ)
まとめ。
今回もギャグあり、感動ありで安定した完成度を誇っていたものの、若干のコストダウン感が不思議とぬぐい切れませんでした。
また、ローラを軸にしている以上、どこかであおりを食らっている感じもしました。(さんご、くるるんなど)
そして、オールスター映画製作の限界も感じて次回映画は1年後で年1本だけに戻すことにしたんじゃないでしょうか?
いずれにしても、今後のプリキュア映画のアプローチが気になるところですね。
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