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6月27日17時にコナミからjubeatの新作、「jubeat Ave.」の稼働を発表しました。アプリの新作?と思われた方もいるでしょうが、これは業務用。すなわちjubeat festoの次回作です。
本日はそんなjubeatの新作について色々分かってることや感じたことをお話しします。
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サービス終了もささやかれたが、4年ぶりにまさかの新作。
今回のjubeatは2018年9月に稼働しているjubeat festo(以下、festo)から4年ぶりの新作となります。
festoの段階で1年どころか2年もたっても楽曲以外で大きな動きがなかったため、「もうオワコンなんやね」と思った方も多いと思います。実際家庭用アプリのjubeat plusも2017年末をもって楽曲パックの定期配信を止めています。
しかし、昨年5月にその家庭用jubeat plusはユビート(jubeat、以下家庭用、ユビート)と名前を変え、ソシャゲー要素を強化したうえで配信・運営を再開。その間も細々とfestoは稼働していました。
そして、今回待望というべき新作が登場するわけです。
年に1回程度、マイナーアップデート(難関楽曲追加)を繰り返している。
オワコンオワコンと言われているものの、何だかんだ言ってfestoは定期的に楽曲を配信しています。
特に難易度10.9の最難関楽曲は年に1回、KAC(コナミアーケードチャンピオンシップ)に合わせて配信されることが多く、2021年を除き全てその時期に配信されています。(1116は直接関係なし)
それ以外でもKACの対象になったり、連動イベントの対象にされたりと細々と稼働しています。
今は家庭用の復活に伴い、家庭用専用楽曲が移植されるケースも少なくありません。とはいえ版権楽曲も全盛期と比べると少なくなったものの、今でも和田アキ子さんの楽曲が収録されたりと話題になることはあります。(同時に10.9のXENOViAも配信された。)
新筐体中止、パンデミックと踏んだり蹴ったり。
jubeatは2020年のAOUショーでポップンミュージックと並んで新筐体を展示していました。
どちらも10年選手(ポップンはマイナーチェンジをしつつ)となっているため、老朽化もあったことからシステム面やインターフェース面を大幅に変更して展示していました。
具体的にはパネルの大きさを従来比の1.2倍ぐらい拡大するというものでした。しかし、これまでのプレイスタイルが出来なくなるなど賛否両論でした。
結果的にその後のパンデミックも相成って新筐体の話はポップンと共に流れてしまいました。ちなみにその時に使われたロゴやデザイン等はのちの家庭用ユビートに反映されています。
過去にDDRも業務用を出していなかった。
jubeatが4年ぶりに新作を出しますが、過去コナミのBEMANIゲームで長い間出していなかったゲームがあります。それがDanceDanceRevolution(以下、DDR)です。
DDRは2003年のDDR EXTREMEで一旦終了します。その後家庭用EXTREMEで浅見祐一さんが「MAX.(period)」を発表したときに「DDRはこれで終わりという覚悟で作った」とおっしゃっています。
当時のDDRはDDR5thMIX~DDRMAXでMAX300における「高速BPM」、ECTASYにおける「譜面ストップ」、INSERTIONにおける「ソフラン」といった高難易度路線へシフトしつつあり、浅見さんも「みんなが楽しめるDDRじゃない。だからピリオドなんだという意味で作ったんです」とおっしゃってたそうです。それだけ当時高難易度における衰退を危惧していた。
その後、DDRは3年半(北米では5年)の沈黙を破りSuperNOVAを2006年にリリース。そしてさらなる高難易度路線へシフトして現在に至ります。
当時はインターネット配信による定期的な配信がされなかったため、当時のプレイヤーは3年以上EXTREMEか家庭用で我慢しなければならない状態が続いていました。
DDRは日本では一旦終わるほど衰退していた時期がありましたが、その後アメリカで絶大な人気となります。そしてそれはダイエットメニューとしてカリキュラムに乗るほどです。
コナミも看過できない状況となり、SuperNOVAでは日米欧州アジアの同時展開となり現在に至ります。なお、VerUPは近年2~3年おき(途中でマイナーアップデートアリ)に行われています。(現在のVerはA3。)
jubeatの場合、DDRと異なり新曲を追加しつつ細々とやっていました。家庭用は3年半の配信ストップ(配信終了含む)を経て現在に至ります。
筐体は14年選手。
そんなjubeatですが、筐体そのものは2008年のスタートから一貫して使われています。
先述のDDRは1998年のスタートから2006年(SuperNOVA)、2008年(X)、2013年(DDR2013)、2019年(20th)と4回の変更がありました。ただ、2006年は1998年のもののマイナーアップデートなので、実質は3回。2008年のXで新筐体になっていますが、それでも10年選手です。(ただし、その後も昔の筐体は使われている)
現在は2008年から数えたらjubeatと同じ14年使っている計算となります。
jubeatの場合、2012年のsaucerで基盤変更した以外の主な変更はありません。つまり、それ以外のものは先述のDDR2008年モデルと同じ稼働期間となるのです。場所によっては1998年モデルを現在でも使ってるところがあり、通算で24年使ってることになります。すごいね。
売り上げ低迷、老朽化による撤去も増えた。
となると、考えられるのは「老朽化」です。
jubeatも2008年のスタートから一貫して筐体は変わっていません。となるとボタン周りを中心に老朽化も否定できない状態となっています。おまけにメンテナンスは面倒といいます。
さらに現在ではセガの音楽ゲーム(チュウニズムなど)やバンダイナムコの太鼓の達人などの勢いも増しています。特にセガはコナミのコンポーザー(退職者)を起用するケースも少なくありません。
コナミもいくつか出していますが、ビートマニア、DDR(主にアメリカ)、サウンドボルテックス以外のゲームは現在苦戦を強いられている状態です。(過去に何作か出してるけど、殆ど失敗してる)
jubeatも例外でなく2010年のknitのころは4台設置されていたのが現在ではよくて2台というゲーセンも少なくありません。そして老朽化と売り上げの低迷(新型人気ゲームを設置したいゲームセンターの都合もある)も相成り、近年は撤去をするゲーセンが増えています。
そんな中での新作の発表というワケなので、地方のゲームセンターではやりたくてもやれない状態が出てくる可能性があるのです。
新筐体のアナウンスはあるのか?
となるとDDR SuperNOVAのように新筐体及び筐体の再製造があるのか?という話になってきます。
新筐体は先述の通り2020年に行われましたが、結局お蔵入りになっています。
あればうれしい話なんでしょうけど、DDRのころとは大きく異なり「人気低迷」や「半導体不足」「ウクライナ問題」「パンデミック」による部品不足が懸念されるので、結局欲しくても導入できないゲーセンが出てくるかもしれません。あっても中古で買い取るところがあるかもしれません。
ただ、DDRのように海外での人気がそれだけあるか?という話につきます。jubeatは韓国でも人気あるゲームで、有力選手が大会で優勝するほどなのでそこが鍵となるでしょうね。
そもそもなぜjubeatを継続するのか?
jubeatは4年の間、細々と運営していました。その間に老朽化や人気低迷でゲームセンターから筐体が撤去されています。
でも稼働途中で外されたリフレクビート(MUSECAやビートストリームは稼働終了で外された)と異なりKACで現在でも対象機種の一つとなっています。
そして昨年の家庭用の復活。
このようになったのは正式には分かりませんので憶測の域となりますが、こんな感じでしょうか?
- セガのチュウニズムやバンナムの太鼓の達人に相当するエントリー機がない。
- DJ YOSHITAKAさんの人気を不動のものとした機種であるため。
まず後者ですが、DJ YOSHITAKAこと西村宜隆さんがjubeatでEvansやFLOWERという楽曲をリリースし、人気を不動のものとしました。
FLOWERに至ってはセガのmaimai、チュウニズム、バンダイナムコの太鼓の達人、シンクロニカ、タイトーのグルーヴコースターへ移植されています。
その後西村さんはBEMANIゲームの統括をし、コナミアミューズメントの執行役員へと上り詰めます。すなわち偉い人になったので権限があるわけです。
追記
2022年7月1日付でコナミアミューズメントの常務執行役員への人事がコナミホールディングスから発表されました。
参考リンク:https://www.konami.com/news/ja/release/2022/0630/
西村さんはご自身で作ったリフレクビートを実質稼働終了にしたのに対し、jubeatはまだポテンシャルがあるのかどうか分かりませんが、復活させたいという意識はあるのでしょうか?よく分かりません。
ただ、少なくとも言えるのは今のBEMANIのゲームにエントリー機と呼べるものがありません。昔はDDRとかポップンミュージックあたりもエントリー機として機能していましたが、現在ではどちらも高難易度化によって敷居が高くなっています。
なお、セガはチュウニズム、バンナムは太鼓の達人がそれに相当します。
コナミはビートマニアやDDRなどの高難易度化に伴って入門機にしづらい。そこで登場したのがjubeatです。
しかし、jubeatも例に漏れず高難易度化されますが、それでも著名な版権楽曲、ネットとの連動やシンプルで分かりやすい操作方法は変わっていません。
だからコナミとしてもエントリー機がほしいんじゃないかということでjubeatを残しているんじゃないかと考えます。jubeatからビートマニアやDDRなどの他のBEMANIゲームやチュウニズムや太鼓の達人などと言った他社のゲームに持っていけるようにしています。これは昔からあります。
ただ、先述の通りリフレクビートは家庭用、業務用ともに実質稼働終了状態になっていますので、エントリー機としてjubeat1本に絞るんでしょうね。
おしゃれでシンプルだけど胡散臭い、それがjubeatの世界。
jubeatのデザインはまっすること増田寛之さん(現在は退職)が過去AOUにてjubeat saucer fulfillを発表した際に「jubeatのおしゃれなところ伝わるかな?」と仰るぐらいおしゃれな雰囲気を醸し出しています。
それは他の音楽ゲームと異なりシンプルでかつおしゃれなものに仕上がっているのです。
それと同時に胡散臭さを醸し出しています。jubeatのキャラクターはビートマニアやサウンドボルテックスなどと異なり人間の(かわいい)キャラクターはあまりいません。
いるのはシンプルに描かれたかわいい動物やかわいい人間ばかりです。
その中でもsaucerから登場し、jubeatのマスコットキャラクターとなったスミスはいろんなことをやらされることでも知られており、ファンの間でもネタにされることがしょっちゅうあります。(だいたい爆笑ネタ)
今回のjubeatはどのようになってるのかは分かりませんが、続報を待ちましょう。多分次もスミスは色々やらされると思いますがね。wwwww
jubeat Ave.でわかっていること。
システムボイスは男性?
ムービーのタイトルコールは男性によるものです。
過去、男性によるシステムボイスはknit、saucer、Qubellの3作のみだったので、今回で4作目です。(ちなみに、サウンドボルテックスとチュウニズムとリフレクビートは全作女性。)
jubeat | 2008.7 | 女性 | jubeat prop | 2015.2 | 女性(ロケテは男性) |
jubeat ripples | 2009.8 | 女性 | jubeat Qubell | 2016.3 | 男性 |
jubeat knit | 2010.7 | 男性 | jubeat clan | 2017.7 | 女性(中島由貴さん) |
jubeat copious | 2011.9 | 女性 | jubeat festo | 2018.9 | 女性 |
jubeat saucer | 2012.9 | 男性(ロケテは女性) | jubeat Ave. | 2022.? | 男性? |
jubeat saucer fulfill | 2014.3 | 女性 | ユビート | 2021.5 | 女性 |
propの時はロケテ時に男性、saucerもロケテ時は女性でしたが、製品版では女性および男性に変更されています。
propは過去ショッチョーこと佐伯茂治さんによると「デザインが最初のコンセプトから変わった」「ロケテで見に行った時にやはり違う」とおっしゃっているので、今後の展開では変わる可能性はあります。
参考リンク:https://p.eagate.573.jp/game/bemani/fansite/p/report/2014w/report12.html
とはいえ、リングフィットアドベンチャーのように男性女性(新祐樹さんと伊藤静さん)で切り替えれるようにしてほしいところですね。チュウニズムでもやってるし。
新曲のEXTREME譜面を作るコンテスト。
現在、コナミは新曲の譜面コンテストを開催しています。
過去、家庭用のEXTREME譜面がなかったのは公募の為と言われていましたが、結局コナミ側が用意する格好となっています。今回は1曲ですが募集をかけるとのことです。
必要なのはスマホorタブレットとjubeatアプリ、そしてコナミID。これだけあれば誰でも応募ができます。
3週間ではありますが、応募してみるのも良いかもしれませんね。
現状わかっているのはこれぐらいです。
まとめ。
まとめです。
jubeatの業務用新作が発表されたということで感じたことをお話ししました。
jubeatは細々と運営していましたが、その間に老朽化や人気低迷により筐体を撤去したゲームセンターも少なくありません。
今後新作が出るにしても物自体がないのでできない状態が出るかもしれません。コナミが新筐体(マイナーチェンジ含む)を出すかどうかは今のところ分かりませんが、情報を待つことにしましょう。
また、セガのチュウニズム、バンナムの太鼓の達人のようにコナミのBEMANIゲームはエントリー機がないのはまずいと判断してjubeatを残しているんじゃないかと考えます。
去年の家庭用復活から動きが激しいjubeatですが、今後DDRのように復活するかどうか、それは分かりませんが、見守ることにしましょう。
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