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7月19日にトヨタ自動車はヤリスクロスの改良を正式発表しました。以前から出る話や実際ディーラーから聞いた話もありましたが、本日まで上げなかったのは正式発表を待つ形でした。
本日はそんなヤリスクロスの改良についての解説と個人的に思ったことをお話しします。
今回の改良点。

今回の改良点は以下の通り。
- GRスポーツ(GRヤリスなどのシリーズと異なる)とAdventureの追加。
- インナーミラー付きドライブレコーダーのオプション装備。
- ステアリングヒーター標準装備。(AdventureとZグレードのみ、GRとGはオプション)
- ナノイーX標準装備。(X除く、GRはオプション)
- 内装の追加。(ブラック)
- 法規対応。
- ドアトリムの質感アップ。(エアヌバック)
- XBグレードの廃止、Xグレードをそれ相当にするため最低価格アップ。
- など
◎:ドアトリムの質感向上。

詳細は不明だけど、主要装備を見るとドアトリムの質感が上がるとのことです。
以前までは不織布のようなクソだっさい上に汚れもつきやすいマジでカスなものでした。
そしてGRヤリスはヌバックのようなドアトリムで、ヤリスやヤリスクロスと比較して非常に良いものとなっています。
今回、エアヌバックを採用することにより、以前の不織布のようなカスすぎた見た目と質感が改善されるとのことです。ちなみにエアヌバックはセーレンの商標。
◎:インナーミラーの設定。→×:ドラレコとして考えたら割高。

GRヤリスに採用されている自動防眩インナーミラーにドライブレコーダーついたセットが53,900円の課金で装備できるようになりました。(写真はMOP非対応のもので価格は59,400円)
ドラレコ付きインナーミラーとして考えたらスッキリするので、見てくれも良くなります。ただ、価格が非常に高く、故障した時のことを考えたらどっちつかずになりそうな予感がします。
◎:ブラック内装の追加。(もちろん合皮シートです)

ヤリスクロスの内装はZがダークブラウン、G以下はブラックとなっており、Zのみ合皮シートとなっていました。
しかし、色に対してちょっと微妙だったのも現実です。
それを今回の改良でブラックが追加されたことにより解消されるかもしれません。ただ、GのものがZにスライドしてんじゃないかとも取れます。
しかし、合皮シートもブラックで設定できるので、敬遠されてた方もこれは嬉しいお知らせになりますね。
◎:ステアリングヒーターとナノイーX標準装備。(Zのみ)

Zグレード限定ですが、シートヒーターに加えステアリングヒーターも標準装備されます。
今まではZグレードのみオプション設定だったのを標準装備になるわけです。その分価格も少し上がりましたけどね。
シートヒーターやステアリングヒーターはハイブリッドモデルに関してはあった方が絶対にいいです。冬場のエアコンは効きづらいというので、これで代用する形となるのです。
そしてヤリスやGRヤリスに設定されてたナノイーXをヤリスクロスにも搭載決定。やかましく言われてる世の中で綺麗な空気を吸いたい方にはおすすめです。もうヤリス要らないよね。w
ちなみにZ以外はオプション設定となり、GRスポーツとGグレードに設定、どちらもセット販売で個別装備はできません。
×:アームレスト、フォグランプ別売り。

ここまできて素晴らしいと思われるけど、以前から指摘があったアームレストは装備されません。
つまり、あのショッボイアームレスト継続です。しかも価格も19,800円(工賃除く)と非常に高め。
海外ではヤリス含めてちゃんとしたアームレストなので、日本版ではかなりケチってるのは前からだけど、今回も継続なんやね。
アクアZに標準装備されてるフォグランプ(一般的なやつ)も別売り継続で、47,520円(工賃、リアフォグランプ除く)からとなっています。これは全グレード共通。
×:Xグレードでパノラミックビューモニターやブライドスポットモニター廃止。

これもかなり痛い話で、一番安いXグレードは超便利なパノラミックビューモニターやブラインドスポットモニターが廃止されます。当然耳たぶミラー確定。
電動パーキング(EPB)がついてるヤリスクロスを安く抑えたい方にとっては非常に残念なお話しです。(まぁ、Zが一番売れてるけどね。)
それに伴い、今まで販売されていたXBグレードも廃止されました。つまり、エントリーモデルはXグレードに一任されます。
よって、ヤリスクロスの最低価格も大幅にアップした形になります。
×:HDMI接続アダプタは非対応=FireTVなどはつなげられない。

アクアにはRCAやHDMI変換アダプタが公式で装備できるパーツがあります。
今回の改良でヤリスクロスにもつくのかな?と思われましたが、残念ながらこれは対応できないみたいです。
走りのGRスポーツ。
◎:剛性アップ、サスペンションなど走りに特化した装備。

ボディの剛性が上がり、サスペンションなども通常盤と比べて強化されています。
SUVではあるものの、走りに特化した仕様となっています。この辺りはCH-Rと似た感じですね。
走りが好みな方ならこっちを選ぶといいでしょう。
◎:GRのロゴがついてかっこいい。

「GR(Gazoo Racing)」のロゴが標準でつくので、すごくかっこいいです。ホイールも他のZと比べて異なるので見事に差別化できてます。
ヤリスでこの冠がつかないのはもはや通常盤のヤリス(素ヤリス)だけになりました。さっさとGRスポーツハイブリッドを出せよ。
×:ナノイーXやステアリングヒーターはメーカーオプション。
Zグレードに標準装備されるナノイーXやステアリングヒーターはGグレードと同じで別売り設定になっています。
つまり、通常盤やAdventureと同条件にすると割高に設定されることになります。価格をハード面(走り、剛性)にウェイトを置いていることがよくわかります。
×:パワーシートなど装備できないものがある。

あと、元から装備できないものもあります。筆頭はパワーシート。
ヤリスクロスZ(やアクアZ)はあの価格ながら高級車のようなパワーシートが装備されています。また、ヤリスやヤリスクロスGのようなメモリーシートも装備できます。
GRスポーツはGRヤリス同様それらが装備されていません。もちろんオプションで購入もできないので諦めるしかないのです。
パワーシート以外ではイルミネーションライトやアダプティブハイビーム&ヘッドアップディスプレイ(セット価格99,000円でZのみ)も装備することができません。
ただし、USB-C(充電用)はX以外全部実装なので、USB Type-A(データ転送兼務)と併せて2端子あることになります。
後インパネオーナメント(ダッシュボード)はヤリス(Zのみ)と異なり全部ソフトパッドになってる。この辺りがヤリスとの力の入れようが全然違うと思える。
×:メーターはG以下およびヤリスと同じ。

ヤリスクロスZはカローラのようなメーター(オプティトロンメーター)が装備されていますが、GRスポーツのメーターはヤリスやヤリスクロスG以下のメーター(ディジタルメーター)と同じ。すなわちZグレードよりかは劣ることになります。
当然ですが、ディジタルタコメーターでなくディジタル数値表示になります。GRスポーツ名乗ってるからこれはアナログタコメーターかディジタルタコメーターにして欲しかった。
総合力のAdventure。
◎:もっとアグレッシブなデザインになってる。

AdventureはSUVらしいデザインになっており、内装も独特のライトブラウン調になっています。

安っぽいと言われる内装がどれだけ色でマシになるか、見ものです。
×:Zグレードと大して変わらない。

Adventureということだから色々改善されてるだろうと思われるけど、装備面で結果的に通常盤のZグレードとあまり変わりません。
内外装は少し変わりますが、ホイールはそのまま。正直これほど価値があるとは思えないのが現状。もちろんシフトブーツも履いていません。(GRスポーツも同様)
価格。
価格は全て消費税込。自動車税等は別途かかります。(税込270万円+税みたいな感じw)
2WD | 4WD | |
X | (HEV)2,284,000 (GAS)1,896,000 | (HEV)2,515,000 (GAS)2,127,000 |
G | (HEV)2,394,000 (GAS)2,020,000 | (HEV)2,625,000 (GAS)2,251,000 |
Z | (HEV)2,606,000 (GAS)2,232,000 | (HEV)2,837,000 (GAS)2,463,000 |
Adventure Z | (HEV)2,705,000 (GAS)2,331,000 | (HEV)2,936,000 (GAS)2,562,000 |
GR SPORTS | (HEV)2,750,000 (GAS)2,367,000 | なし |
以前の価格からおよそ2万円ほどアップしています。最初に出た頃はHYBRID Zで259万円だったんですが、今や270万円オーバー。そのぶんステアリングヒーターやら改良されているので適正価格といったところでしょう。
2WD | 4WD | |
X | (HEV)1,998,000 (GAS)1,598,000 (MT)1,543,000 (1.0L)1,455,000 | (HEV)2,241,000 (GAS)1,831,000 |
G | (HEV)2,130,000 (GAS)1,773,000 (MT)1,718,000 (1.0L)1,630,000 | (HEV)2,338,000 (GAS)1,971,000 |
Z | (HEV)2,324,000 (GAS)1,971,000 (MT)1,888,000 | (HEV)2,522,000 (GAS)2,169,000 |
XB | (1.0L)1,395,000 | なし |
参考までに執筆時点でのヤリスの価格も掲示しておきます。ヤリスHYBRID Zからたった6万円ほどでヤリスクロスHYBRID Gが買えるってことを考えたら正味買う価値があるのか疑問になってくる価格です。234万円でEPBやアルミホイールないし。
おまけに後述のブラインドスポットモニター(後方支援付き)もヤリスクロスと比べて7万円〜10万円とぼったくり価格。それで装備、質感、広さがカスなヤリスはもはや選ぶ価値がなくなってきてる。価格面で見たらそう感じてしまいます。(あくまで価格面で、ですよ)
ただし、ヤリスクロスGグレードはLEDライトやシートヒーターが別売りなので、そこは大きな差になると思います。
わたしが買うのであればこれ。
わたしが買うのであれば、個人的にGR SPORTSですね。走らせるのが好きだから。
しかし、先述の通りパワーシートやナノイーなどの便利機能が非搭載および別売りなので、コスパ的に考えたらAdventureの方がよっぽどいいでしょう。
個人的につける装備は以下の通り。
- パノラミックビューモニター:33,000円
- ブラインドスポットモニター(後方支援付き):49,500円
- 自動駐車(解像度向上のため):77,000円(パノラミックビューモニター付)
- ステアリングヒーター:38,500円(シートヒーター、ナノイーX付属)
- ナビ:66,000円
これだけで2,981,000円になります。これにマットなどや税金を含めたらおよそ310万円ほどになるでしょう。
アドベンチャーならステアリングヒーター分がマイナスになるので、少しばかり安くなります。ただ、GRスポーツとの差別化で考えたらそんなに安くなるとは思えません。
あとパワーバックドアもあった方がいいかな?77,000円やけど。
ただ、これだけ揃えてしまうとカローラクロス(HYBRID Z)が届いてしまうので、ビミョーになる気がしますが・・・
ヤリスクロスが売れてるから非常に力入れてるのを実感する。

豊田章男社長の鶴の一声で日本発売が決定したヤリスクロス。
カーオブザイヤーを受賞しましたが、牽引したのは明らかにヤリスでなくヤリスクロスやGRヤリスです。(コメント見たら明らか)ヤリスだけなら無理だったかもしれません。
現在でも納期の都合もあれどコンスタントに売れています。そしてよく見るのがハイブリッドZ。
SUVブームもあやかってもっと売りたいと考え、トヨタはGRスポーツやAdventureを設定したんじゃないでしょうか?
ヤリスはどうなるの???

ヤリスについても同様にコンスタントに売れています。
しかし、Zグレードが売れていると言いますが、実際みるとガソリンモデルか安いグレードがほとんどです。おまけに法人フリートも非常に多い。
さらにハイブリッドモデルはアクアに流れたともいわれています。
そのヤリスも実際改良モデルが発売されるという情報はあります。しかし、情報によると廃止祭りとなるらしい。やる気あんのか?と疑ってしまうぐらい。

ヤリスクロスで改良されることになるドアトリムも、ヤリスではマジでカスな不織布継続になるのかな?そこも気になるところです。勿論ステアリングヒーターも。
海外ではヤリスGRスポーツが発売されてますが、日本での発売は未だ未定。アクアはGRスポーツのうわさがあるだけに本当に売る気あるのか疑わしくなるのは気のせいでしょうか?
ヤリスそのものも「ヤリスカップカー」というモデルが販売され、「ヤリスカップ」というヴィッツ時代から定期的に行われてるレースがあるので、需要がないわけではありません。
トヨタとしてはアクアやヤリスクロスとのすみわけでヤリスの改良版を出すでしょうから、ちょっと気になりますね。
まとめ。

まとめです。
今回正式にヤリスクロスの改良版がトヨタより発表されました。
昨年は一部の改良にとどめていましたが、今回はマイナーチェンジと言わなくても大幅な改良となっています。
特にナノイーXやZグレードでのステアリングヒーターの標準装備、ドアトリムの改良と大幅な改良が施されています。その反面今回取り上げなかった一部カラーやXBグレードの廃止に伴うXグレードのエントリー化といった印象はあります。
とりわけ、さらに販路を拡大するためにAdventureやGRスポーツを追加したんだと思います。それだけ今でもヤリスクロスの人気は相変わらずです。
個人的にはGRスポーツが欲しいけど、パワーシートがないのが辛いところですね。
ただ、それだけでもあります。大幅な駆動部は基本的に変わりません。色以外の室内の質感はそのままの可能性がありますからね。
価格で考えてもフルに装備すればカローラクロスが届くので、結局好みも出てくるかもしれません。
しかし、それでも納期は半年以上かかってることから、今手配しても納車は来年になります。本当に欲しい場合はすぐゲットした方がいいかもしれません。ちなみにカローラクロスはさらにかかります。
GRヤリスはGRMNヤリスで話題になりヤリスクロスも今回話題になってますが、ヤリスはアクアが出た影響で存在感が薄くなっています。ヤリスも改良の話はありますので、正式発表時に改めてレポートしていきたいと思います。
果たして歓迎モードなのか、お通夜状態なのか、注目です。
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